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【レポート】 森をまもり、森をつくる〜コーヒー生産者たちのカルチャー・クリエイティブ〜


コーヒーが森をまもった!21世紀初めよりすすめていた鉱山開発プロジェクトに対し、エクアドル政府が正式に「NO」をつきつけました。そのお祝いのパーティが、カフェスローで行われました。

一部は、ナマケモノ倶楽部の世話人・辻信一さんが聞き手となって、中村隆市さんと「森を守るコーヒー」というテーマのお話。二人の出会いから、学生とエクアドルへエコツアーに行ったことがきっかけで「ナマケモノ倶楽部」ができたこと、今のエクアドルの現状などが語られました。

そして、エクアドルの大統領 ラファエル・コレアが鉱山開発に対して明確にNoをつきつけたという朗報について二人は、「これは、世界的にみて素晴らしいことです!しかし、完全に企業(アセンダント・エクスプロレーション社)が撤退したわけでなく、まだまだ安心することはできません。私たちは、何よりもこのことを伝えていくことが大切です。エクアドルだけでなくこのような開発は世界中にあります。今まで以上に「つながり」を大切にしていきましょう。」と会場に訴えていました。

二人の話はつきませんが、ここで、エクアドルのすばらしい自然を映したスライドをバックに、エクアドル駐在員の和田彩子さん、インタグ地域で有機コーヒー栽培に取り組み森林を守っているカルロス・ソリージャ氏、コタカチ郡知事のアウキ・ティトゥアニャ氏からのお祝いのメッセージが読み上げられました。

この日のカフェスローには立ち見が出るほど、たくさんのお客さんが!店内には、エクアドルの森や住民の写真、メッセージが飾られ、スローウォーターカフェによる、エクアドルフェアトレード雑貨の販売も行われました。

また、この日限定のエクアドルメニューのランチもあり、みなさん休憩中に、いろんなエクアドルを感じ、楽しんでいたようです。


二部の前に、エクアドルツアーにも参加されたという、関本さんによるギター弾き語り、そして重松壮一郎さんによるピアノ演奏がありました。エクアドルにインスパイアされたという曲「祈り」では、ハチドリのお話「私にできること」の朗読に合わせて演奏。エクアドルの豊かな森から滴り落ちるしずくのようなピアノの音色に、みなさん聞き惚れていました。

二部では、実際にスロービジネスを行っている会社「有限会社スロー」「有限会社カフェスロー」「有限会社スローウォーターカフェ」の紹介と、それぞれ代表の方たちの対談が行われました。

(有)スローは、オーガニックでフェアトレードのコーヒーの焙煎・卸販売の会社。現在、このコーヒーが販売されているお店のリストなども制作し宣伝にも力を入れています。今後は小さなコーヒーショップを計画しているとのこと。代表の小澤陽祐さんは、「カルロスさんのかっこいい生き方を伝えていきたい。そして、コーヒーからポジティブなメッセージを発信していきたい!」

(有)カフェスローは、オーガニックカフェ「カフェスロー」の運営を行っています。代表の吉岡淳さんは以前ユネスコで働いていた経験から、「平和というものは、地域の中での平和から生まれるものであり、自分たちの暮らしから変えていかなくてはいけないのではないか」という思いがあったそうです。そして、辻さん・中村さんと出会い、ナマケモノ倶楽部の情報発信の場としてこのカフェスローがつくられたのです。

(有)スローウォーターカフェでは、エクアドルの雑貨の輸入、企画、百貨店や生協への卸しを行っています。代表の藤岡亜美さんは、学生の時にゼミでエクアドルに行き、住民の森を守る姿に感動したことがこの会社を設立するきっかけになったのだそ うです。これからも「森から生まれるたくさんの商品をもっと広めて、森をまもる仕組みをつくっていきたい」とのこと。


対談では、ナマケモノ倶楽部の小林さんが聞き手となり、スロービジネスの実践で大切な「人と人とのつながり」や「仕事をするうえでの幸せ」など、3社それぞれのさらに深い話をきくことができました。スロービジネスとは「いのちを大事にする仕事」。3社からは、“仕事を社会を良くするために行う”という仕事の意義や、社会における必要性をいつも考えながら取り組んでいる真摯な姿勢が感じられました。

パーティもそろそろ終わりに近づこうかというその時!ナマケモノのサンタスロースが登場しました。電気が消え、キャンドルに火が灯っていく中、サンタスロースからの手紙が読み上げられました。


「今日は森をまもったお祝いのパーティがあると聞いてやってきました。プレゼントというものは、物をあげたりもらったり、交換することだと思うかもしれませんが、本当は見返りを求めないもの、愛の証なのではないでしょうか。それは例えば、太陽であり、森の恵み、海の恵みであり、それが見返りのない愛なのです。人間は自然によって生かされています。そして、私たちナマケモノも自然に守られて生きています。

そのことを忘れずにいてくださいね。毎日の暮らしの中で、家族、友人、恋人、自然とのつながり、平和を、すべての命を愛する時間を大切にしてください。

Happy Candle night & Merry Christmas!」


最後にジョン・レノンの「IMAGINE」を、会場にいる全員がそれぞれの祈りを込めて歌い、この日のパーティは幕を閉じました。

今回のエクアドルでの森を守った出来事は、この日登場した話し手たちだけでなく、今までとは違う価値観・生き方を選んでいこうとするカルチャークリエイティブみんなで勝ち取ったもの。一人ひとりが、自分に正直に生きること。それが、社会を良くしていくのでしょう。これからも私たちにできることをしていこう、と改めて思えた1日でした。


ナマケレポーター大内あゆみ@なまくる
写真渡邉由里佳
 

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