エクアドルよりワダアヤです。CDES(Centro de Derechos Economicos y Sociales:経済社会権利センター)より、フニンに関連するプレスリリース文が送られてきましたので、みなさんとシェアさせてください。 CDESとは、DECOINを人権保護の視点から支援している団体です。
フニンのコミュニティー保護区において、つるはしといくつかの穴が発見されました。これは開発派がサンプルを採取した後だと思われます。DECOIN (インタグの生態系の防御と保全)と地域発展評議会が保護区内のパトロールの強化にあたっています。来週から日本からのボランティア、西本秀治くんがパトロールのボランティアを務めてくれることになりました。
■プレスリリース:
エクアドル:多国籍鉱山開発企業の違法進入によってコタカチ郡侵犯される
コタカチ郡は、社会、経済発展の国内、および国際的な規範として構成されてきた。そして環境と市民の生活の質の向上の効率的な保全を行ってきた。この郡のそのほとんどの人口は、先住民と農民である。
コタカチ郡ガルシア・モレノ教区(インタグ)ジュリマグア地区のエネルギーと鉱山開発省は、ロケ=ベルナルド・ブスタマンテ氏にフニンの7000ヘクタールにもおよぶゴールデン1とゴールデン2という採掘権を2002年8月に18,005ドルで譲渡した。
先にあげたこの地方は、約500世帯の零細酪農民が住んでいる。さらに一部は絶滅の危機にある、動植物の多様性を誇る。
コタカチ郡知事のアウキ・ティトゥアニャ氏を筆頭とするコタカチ郡自治体は、憲法の保護請求を行った。前述した採掘権は、一切前もって情報が伝えられなかった。もちろん、エクアドルの憲法そして環境条例に定義してあるように、コタカチの市民、インタグの住民に相談するなどということもなかった。それは、コタカチ郡自治体に、鉱山の採掘権の情報を提供しないということは、エネルギーと鉱山開発省そのものの法律を破っていることになるわけである。
採掘権譲渡の無効性と不公正さを訴えた裁判に、エネルギーと鉱山開発省は敗れた。そのためエネルギーと鉱山開発省と採掘権を購入した人物は、エネルギーと鉱山開発省と購入者に対して最高裁に上訴した。それは結局、エネルギーと鉱山開発省に理があるとして陪審員5対4でコタカチ郡は敗訴した。しかしコタカチ郡は、この結果に不服として(最高裁に)、この結論の詳細内容の明確化を求めたが、今現在に至るまでそれはなされていない。そのため、採掘権の無効性は、未だ有効である。
それにもかかわらず、同様に、この採掘権所有者は、多国籍鉱山開発会社であるアセンダント・エクスプロレーションに、エネルギーと鉱山開発省の認可のもとに、その権利を譲渡してしまった。
この数時間の間に、エクアドルの軍隊のある将軍、セサル・ヴィジャシスはこの鉱山開発会社のコミュニティーの反対運動を抑える役割を担っており、自分への暗殺計画の疑いがあると、地域発展評議会のリーダー、ポリビオ・ペレス氏を、さらにコタカチ郡知事が彼を雇ったと訴えた。
コタカチ郡知事と地域発展評議会のリーダーはこの人物を訴える準備をしている。
地域発展評議会リーダーのペレス氏は言う。「世界で鉱山開発が公共のためになった例はひとつもない。それどころかそれは犯罪であり、社会問題であり、人々の健康や環境を破壊するもの以外、なにものでもない。鉱山開発会社が入ってきたせいで、以前はなかったガルシア・モレノ教区におけるコミュニティーの分断がおこった。ゆえに、開発側に言いたい。どうか立ち去ってくれと。」
最後に、インタグにおける鉱山開発の影響を受けているコミュニティーの支援を行っている人権保全団体、経済社会権利センター(CDES)は、もし住民の意思を尊重せず、コタカチ郡に採掘権を返却しなければ、エクアドル政府と多国籍鉱山開発会社に対して、国際裁判所への起訴を開始することを表明する。
CDES(経済社会権利センター)
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