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マングローブ林

 エクアドル沿岸部の潮間帯に広がるマングローブ林。魚貝類に餌や日陰や隠れ家を提供し、また格好の産卵の場ともなるマングローブ林は生物を守り育てる「いのちのゆりかご」です。その土地に住む人たちにとっては、豊富な食料、燃料、建材などを提供する「生活の森」、さらに風や高潮から人命、家屋、作物を守り土砂の流出を防ぐ「防災の森」。地球になくてはならない貴重な生態系のひとつです。

樹冠に鳥が集う 巨大なマングローブの根

 エビの養殖池の建設が進みエクアドル沿岸部の豊かなマングローブ林の大半が失われました。そのエビ産業の中心として知られたエクアドル中部沿岸の街バイーア・デ・カラケスは、1999年2月にエコ・シティ宣言を発し、エビ業者の中には、養殖池に生物的な多様性をとり戻す有機エビ産業を起こす人たちが現れています。

 

エコ・エビ池

 


 エコ・エビ池では、池の周辺にマングローブをはじめ多種多様な植物を植林します。池の浄化・殺菌、池周辺の土壌の劣化、侵食対策、エビへの養分の供給など必要なことは植林した植物がつくり出す生態系の働きによってすべてなされるため、従来のエビ池のように化学薬品を使用することはありません。

 有機エビは手間がかかり、また収量も落ちますが、その分エビの品質が上がり、高く売れるようになります。たとえばグリーンアクア社のエビはすでに“世界初の有機エビ”として国際的に認可されています。敷地内の労働者用の住居では庭で薬草、野菜、果物を育てたり、コンポストトイレを使用したり、地域住民のための持続可能な生き方のモデルになっています。エビ池の周囲は鳥の楽園で、バードウォッチングなどのエコツーリズムも期待できます。この他、アーモンドやハチミツなどエビ池の生態系からの副産物で、様々な産業が派生する可能性もあります。このエコ・エビ池は今後、エビ産業とオーガニック産業全体にとってのモデルになるにちがいありません。

 

 

エコパペル

 かつてマングローブの森で自然の恵みを得て生活していた人々は、エビ池建設による伐採や災害による被害のために、住む場所や生活の手段を奪われ難民化しました。バイーア・デ・カラケスではその人々の救済のために、オフィスや家庭から紙を集め、エコパペルという再生紙のカードをつくる環境共生型のプロジェクトが行われています。集めた使用済みの紙を漉きなおし、バナナやココナッツの繊維をまぜ、庭や道ばたに咲いている花を押し花にして完成。ナマケモノ倶楽部では、この商品をフェアトレードで日本に紹介しています。地域の女性たちや障害者など社会的弱者にも雇用機会を提供し、また学校教育の支援にもつながります。

 

 

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