政治的には、独立後のキトを中心に教会を後ろ盾とした保守派と、グアヤキル(Guayaquil)を中心にリベラル社会主義派が形成され、勢力争いを繰り広げます。この過激とも言える争いの中で、過去何名かの大統領が暗殺され、政治腐敗と不安定な政情の下、貨幣は下落し人々の生活を苦しめました。
1999年、エクアドルの貨幣単位であるスークレ(sucre)は前代未聞の下落を遂げ、時の大統領ヤミル・マワード(Jamil Mahuad)はこの下落を阻止するため、通貨のドル化を敢行します。しかし、このドル化は全国的なデモやストライキを巻き起こし、マワード大統領はその座を追われることになりました。
その後、軍の支持を得た副大統領グスターボ・ノボア(Gustavo Noboa)が政権を握りました。経済を立て直すためIMFなどからの借款を取り付けますが、インフレの波はとどまることなく、2001年に入ると大規模なストライキやデモが各地で起こりました。翌年の選挙では、アマゾン地方出身の軍の将校でマワード大統領追放に加わったルシオ・グティエレス(LucioGutierrez)が大統領に選ばれ、今日に至っています。
現在の政治体系としては、民主制をとっており、18歳以上(ただし識字可能な)の市民に投票権が与えられます。投票の過半数で大統領が選ばれ、4年の任期で再選はありません。議会は1院制で、79の全国区と44の地方区選出の議員からなります。
エクアドル国内には22の県があり、さらに州に分けられそれぞれが民主的な地方自治を行っています。
●エクアドル一般情報
公用語:スペイン語
通貨:米ドル
時差:-14時間(日本から14時間の遅れ)
首都: キト
在日エクアドル大使館 |