こんにちわ!4月より派遣員としてエクアドルに滞在しています横山理絵です。
ワダアヤさんからもメールがありましたように、到着早々、アメリカの自由貿易に反対する
ストライキに巻き込まれ、いろいろなことを考えさせられています。ストライキ自体、国の意志決定に対してどれほどの影響を与えられているのかは疑問ですが、自らの生活に関わる問題に対し、一致団結する先住民の人たちのエネルギーには驚かされます。
昨年日本を訪れたコタカチ郡知事のアウキ氏が、「そこに暮らす人全ての人に、政治に参加する権利があり責任がある。」とおっしゃっていたことを改めて実感しています。
さて、私は鉱山開発問題の中心地であります、インタグ地方フニン村で生活を始めました。
エコツーリズム事業、有機コーヒー栽培を始めて6年。
これまでの成果、反省点を振り返り、より鉱山開発に対するための、持続可能な生活を村の人たちと一緒に考え、実行していきたいと思い、この村に戻ってきました。
先日4月1日には、第一回目となるコミュニティーとのミーティングを持ちました。目的は、より持続可能な生活を模索すること。私の目論見としては、よりドルに頼らない生活を模索することを期待していたのですが、村の人たちからはエコツーリズムや有機コーヒー以外の新たな事業案として、魚の養殖・養豚・養鶏・果樹業・さとうきびからの砂糖作りなどが挙げられました。
パーマカルチャーを取り入れ、外から野菜を買ったりしないで済むようにすることを提案したのですが、「売れなかったら取り組む人はいないんじゃないか。」という意見があり、「う〜ん、それが本音かぁ。。。」と多少なりともショックでした。
村をあげて鉱山開発問題には反対を続けていますが、電気が入ったことによりテレビを買う人が増え、携帯の普及により携帯を持っている人も増え、よりドルを使う生活になりつつあります。村の人たちのお金に対する感覚や、持続可能ということに対する意識が変わっていかないと、いつの日か鉱山開発を受け入れてしまう意見があるのではないかと感じています。
実際、ここ数日でとても悲しい出来事がありました。
村の中心地で商店を営んでいるドン・ボリバルさんというとっても気さくで、人気者のおじさんが、鉱山開発会社の「労働者求む」の呼びかけに乗り、書類にサインをし、実際に仕事を始めてしまいました。労働内容は、雨によってぐちゃぐちゃになった道の舗装や畑作りなのですが、ドン・ボリバルさんは車を持っているので、そういった労働者たちの運搬を主に行ってるようです。
仕事を始めるらしいとの噂を聞き、真相を聞きにドン・ボリバルさんを先週の金曜日に訪ねたのですが、そのときは「いや、そんなことはないよ。村の人たちが反対することをできないよ。」と言ってくれ、ホッとしていたのですが、実際には今週から仕事をしているようです。
とてもとても大好きなおじさんなだけにとても悲しく思います。日給5〜7ドルが相場のところを、鉱山会社は10ドル払うと言っているそうです。再度ドン・ボリバルさんに会って真意を確かめたいと思うと同時に、改めて鉱山会社に対して怒りを覚えています。
村の人たちと持続可能な生活を模索していくことはとても時間がかかりそうですが、少しづつ、少しづつ、スローにでも着実に模索して、村人の団結を崩さないようにしていきたいなと思っています。
これからも町に出てきたときに、村の様子やエクアドルの様子をお知らせしたいと思っています!少しでもみなさんの地球の裏側で起こっていることを、身近に感じてもらえたらーと思っています。横山理絵
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