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リオ・ムチャーチョ環境学校からの便り(2010.01.30) 

友人のみなさんへ

あけましておめでとうございます!!エクアドルでは、旧年中のいやなことは全部大晦日に燃やしてしまい、新しい年の幸福と幸運で覆ってしまうのです。みなさんにとって2010年が最高の年になりますように。

さて、リオ・ムチャーチョでの出来事を簡単にご報告します。農園に頻繁にいらしてくださっている方には目新しいことはないかもしれませんが、許してくださいね。

農園はとっても忙しく、ボランティア、フル、あるいはパートタイムでの有機農業を学びにくる学生さん、そして継続して国際学生ボランティア(ISV)の団体さんが来てくれています。ISVグループは、環境学校のモデルや遊び場を、自然素材やリサイクル品で、14もの近隣のコミュニティーの様々な学校で作ってくれました。ドイツからの3名の長期ボランティアさんたちが、兵役の代わりに、農園の手伝いにやってきてくれるという幸運に恵まれました。最初のボランティアはトーマスで、その後、ピーターとベンジャミンがやってきました。だいたいスペイン語を学んで、こちらの文化に慣れるのに数カ月かかり、それからコミュニティーのプロジェクトにかかわれるようになります。ピーターは、学校でスポーツ、音楽(リコーダー)を教えてくれ、そしてこれからはバイーア、サン・ビセンテ、そしてカノアの高校での環境教育に取り組んでくれることになっています。ジョッシュは、同じく長期ボランティアですが、経営とスペイン語の授業の代わりを1年間ここでしています。彼は特に、カノアでの事務所を手伝ってくれています。そして、はいそうです、まだ知らない人がいるかもしれませんが、カノアには、旅行情報、農園へのツアー、それから農園で作られたジャムやソース、そしてフェアトレード商品を提供している事務所があるのです。

バスルーム2つとキャビンにはソーラーパネルが設置され、今年、Solar Energy International が、母屋にももっとたくさんのパネルが設置してくれました。私たちにとって、緊急時に非常に役立ちます。さらに彼らは、農園で一番役立つ機械である、あの有名な自転車くみ上げ機も設置してくれました!電気がないとき、ちょっと運動すれば、水道水のタンクに水をくみ上げることができます。

ブリアナというエコツーリズムのインターンシップの子がやってきました。彼女はこれから4か月の間、農園に住んで、働きます。

木工所は、場所を移動し、今その場所には、2階建てのキャビンができました。6人の人が寝泊まりできます。

フェアトレードショップ、Tシャツ販売、エコパペル製品、農園でできたスパイスやソース、手作りジュエリー、ヘチマカップ・スプーンなどの売れ行きは上々です。農園でできることとして、ショッピングも加わりました。

リオ・ムチャーチョの有機生産品は、カノア、もしくは土曜日の市、あるいは週一の宅配で購入可能です。私たちは新しいバスルーム作りに取り組んでいて、去年ボランティアのトーマスが、母屋の裏側に、川を見渡せる新しい家を作ってくれました。昨年10月、ダリオとニコラは、ナマケモノ倶楽部にリオ・ムチャーチョの学校とバイーア・エコシティの取り組みをシェアするために招待され、日本へ行ってきました。様々な都市や大学、環境団体、有機農業に携わる人々、そしてアースデーのイベントで1万人もの人々の前で、プレゼンテーションをする会議ツアーでした。過去の来てくれた日本人のボランティアもたくさんこのイベントに参加し、サポートし、リオ・ムチャーチョで学んだことをシェアしてくれていました。一人は現在エクアドル大使館で働き、VISA取得のために活躍してくれました。この旅での一番大事なメッセージは、「できることをすること」。そしてよりシンプルに生きること。日本は必要のないテクノロジーに満ちていて、それらはたくさんの原子力発電を必要とするものです。たとえば、便座が温かく、洗って乾かしてくれ、なおかつ音楽がついているハイテクトイレ!!ニコラは戻ってきてから、エコシティーであるバイーアで、変化を生みだす活動、特にビニール袋に関することに取り組み始めました。最初は、ビニール袋をあげることを法律違反とし、市内でなくしていくアイディアも一緒に提供していきたいと考えています。日本への旅から帰ってきてからすぐ、彼らはコスタリカの環境哲学の会議に招待されました。ニコラは11月にフルタイムでコースがあるので行けず、その代わりに農園スタッフのマルコスがダリオと一緒に行ってきました。ダリオは、食事がすべて使い捨て容器で出てきたことに恐怖を覚えました。そこでダリオはハンガーストライキを。翌日は15名の人が、その翌々日には30名の人が参加し、さらにその次の日、ついに食事は再利用可能の容器で出されたそうです…。
リオ・ムチャーチョは、コスタリカのいくつかの大学と提携を結び、農園に学生を受け入れることになりました。

昨年、農園ではアグロ・エコロジーや多様性に興味ある農業に携わる人々のグループをコーディネートしてきました。その中でも重要なプロジェクトは養蜂で、農家の人々は、ハチの群れを捕まえるためにハチの巣を作っているところです。
私たちは今、雨季に備えてスウェイルを作っているところです(パーマカルチャーで推進されている浸透性のある用水路)。スウェイルは、流れる代わりに、水をとどめ、地中に浸透させる役割を果たします。この方法だと、丘の斜面がこれから数年の間十分な湿度を保つわけです。私たちはこれを作ることを楽しみにしており、雨が降りだしたらぜひこれらがどんなふうに機能しているかを見てみたいと思います。

そして学校で…。



ダリオと生徒たち

エクアドル人のラウラとヘルマン・クリスティーナが、英語、スペイン語、そして企画をサポートしてくれています。

ベンチ、流し、そして雨水タンク(料理と飲用のための)付きのキッチンができました。私たちが学校給食を続けており、それは、農園で育てられた、あるいは子どもたちが学校で育てた野菜を使って、子どもたちの母親の一人が作るごはんです。

過去数年間において、スポーツ(特に競技)に力を入れてきました。ダリオは、ほとんど毎朝学校へ行き、授業が始まる前の朝練をリードします。この朝練は、深呼吸で終わり、その日事柄を思い浮かべます。子どもたちはスポーツを好きになり、学ぶことに目覚め、そして教室に入るとき、きらきらした顔になります!はじめて、この田舎の子どもたちは、地域のオリンピックに出場しました。予選は、コミュニティーで行われ、サン・ビセンテでの決勝で2勝しました。

すべての男の子と女の子に、毎日着る制服、スカート二枚にズボン二枚と、体育用のズボン、さらに、月曜日用と特別な行事があるときのためのきちんとした制服が与えられます。これは、サン・ビセンテの「Friends Network」から贈られたものです。

一番小さい子どもたちのため新しい教室が建てられました。なぜなら4歳の男の子と女の子も入学することになったからです。教室はきれいな青と黄色に塗られ、机、椅子、そしてホワイトボードと教材が設置されています。保護者達が子どもたちの喜ぶ音響システムを購入しました。

180冊もの本を備えた図書館を作りました。貸出カードシステムも作り、家に持って帰り、家族とともに楽しむことができます。

昨年は、子ども教育の中で2つの重要なテーマを強化してきました。
 a)正しいふるまいをするように育成するための道徳教育
 b)オルタナティブな過程を刺激し、自発的な発想のため、特に算数を理解するためのモンテッソーリ・メソッドの導入

ダリオとルベン先生は、最近、アマゾンで行われた「魚を釣る方法を人間に教える(Teach a Man to Fish)」という国際会議に行ってきました。組織の名前は「Teach a Man to Fish」で、会議は、生産的なプロジェクトに基づいた実用的な教育で、それにより、将来の収入につながるような生徒たちは役に立つスキルを学ぶことができます。
多くの持続可能でない農業の実践は、深く文化に入り込んでおり、変化を生むのはとても大変なことです。しかし、私たちの隣人は、人生で初めて焼畑を止めたのです…。なぜなら、彼の子ども(学校の生徒)が、彼を説得したからです。

毎年学校は発展していっています。子どもたちは、より気づいていき、そして変化が生まれるのです…。
また新しい学期が始まるにあたり、子どもたちが受けるべき教育を維持するためにみなさんがしてくださった寄付に大変感謝しています。しかしながら、私たちはまだ寄付を必要としています。金額の大小にかかわらず、それは子どもたちへの贈り物になります。

学校にとって、そしてみなさんにとって幸多き年になりますように!

【翻訳:和田彩

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