DECOIN (DEfensa y COnservacion ecologica de Intag)
(インタグの自然環境保護のための防御) |
インタグで起こった、環境に大きな悪影響を与え、住民の意思を無視した形の鉱山開発に対抗するために、カルロス・ソリージャ氏をはじめとするインタグ住民が立ち上がり、世界各国への情報発信や、インタグにおける破壊型の開発に頼らない発展モデルを示そうと、さまざまな地域グループの経済活動の支援を行っている。環境保全運動、環境教育、フェアトレードなどを通して、地域の人々にインタグの自然を破壊しないで生活する方法を提案している。インタグにおける今日の環境活動は、DECOINなくしてはありえなかった。
★DECOINホームページ
★DECOIN活動概要(2004年8月)
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AACRI(Asociacion Agroartesanal de Caficultores de Rio Intag)
(インタグコーヒー生産者組合)
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環境に負荷を与えずに、生活の質の向上を目指す持続可能な経済活動として、有機栽培コーヒーの生産活動が開始された。現在会員320名で、技術班と言われる技術指導を行っているグループがすべての農園を順繰りに訪問し、コーヒーの育て方、木の成長具合のチェック、木の病気・害虫対策などの指導し、またそういった活動を通して、環境教育、地域づくり、フェアトレードなどを推進している。日本に送られてくるコーヒーは、彼らの指導のもとに、森林農業(森の中で、自生する木、そして背の高さの違う樹木や果樹や野菜を混植して栽培する方法)という方法で、育てられたものであるが、逆に、インタグの雲霧林がなくなってしまったら、インタグコーヒーの生産は不可能になる。雲霧林の湿気、そして養分、多様性がコーヒーには欠かせない。 その他、インタグに雲霧をもたらすインタグより南にある森林の保全にも関わる。また農業を体験しながら、自然の大切さを学ぶツーリズム、アグロ・エコツーリズムも行っている。
★AACRIホームページ
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地域発展評議会 (Consejo de Desarollo Comuntario) |
2004年5月15日(住民が結束して、鉱山開発会社をフニンから追い出した日)に、フニンと鉱山開発の影響を直接受けうる周辺コミュニティー、アルメニア、チャルワヤク・アルト、チャルワヤク・バホ、チョンタル・アルトの反鉱山開発運動をしている有志で構成されている。現在は、原生林やコミュニティーにおけるパトロール(1日10時間ほど!)、ラジオなどに出演して訴えること、他の団体などに支援を求めること、環境教育&情報のワークショップ開催などに取り組んでいる。
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インタグ新聞 (Periodico Intag) |
鉱山開発運動に対抗するために、「鉱山開発側による情報操作やコミュニティーの分断を回避するため、メディアを使った情報提供を行う」ことを目的に始まったインタグの地域新聞。インタグにおける時事を伝えたり、また環境運動をサポートするメッセージを発信したり、情報や問題などをシェアする場を提供したり、海外やエクアドル国内ニュースや情報に接する機会の少ない住民に、ニュースを提供する重要な役割を果たしている。また、識字率を上げることにも貢献している。
インタグにフィールドワークやボランティアの仕事のために来る研究者、学生、観光客などが作成した資料が、インタグに反映されず、結局インタグの住民たちが、インタグのすばらしさや希少性を知らないままでいることを憂え、その資料をインタグに集め、閲覧をできるようにするため、さらにそれと同時に、インタグの人たちにもっと本を読む機会を提供するために、図書館と資料センターの設立のプロジェクトを立ち上げた。資料整理や集めるためのボランティア募集中。 |
エル・ミラグロ (El Milagro) |
ナマケモノ倶楽部の世話人、アンニャ・ライトさんが始めた、いかにシンプルで持続可能な生活を実行できるかの実験農園。35ヘクタールあるうち、1ヘクタールだけ、生産の場、つまり開墾し、食物を植え、育てるが、あとは原生林の保護区として、手付かずのままである。そこでは、コーヒーの他、各種ハーブ類、オレンジ、レモン、グアバ、パッションフルーツのほか、ユッカ、白にんじんなどの食物を植えている。
常時ボランティア募集中!お問い合わせは、コタカチ・エコロジー・センターまで。
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女性コーディネーター |
インタグに存在する13の女性グループを支援する。そのグループは、カブヤ(サイザル麻)やアロエ、へちまなどを使った手工芸品を作るグループであったり、教育に取り組むグループであったりさまざま。この女性コーディネーターが、アプエラというインタグの中心地で、「インタグ手工芸品」という名前の地元の商品を地元の人たちに使ってもらうためのショップや、観光客が多く来るオタバロという町で、「トイサン」(インタグの原生林が残る山脈の名前)という名前のフェアトレードショップを運営している。 |
エコ・ソリダリティーショップ、トイサン (Ecotienda Solidaria Toisan) |
女性グループとDECOINが中心になり、インタグに比較的近い、オタバロという観光客のメッカに、主にインタグの女性たちが作る手工芸品を販売するアフェアトレード・ソリダリティーショップを運営している。
Runa Tupariというコタカチのアンデス地方中心のコミュニティー・ツーリズムを推進、運営しているエージェンシーとタイアップし、同じ建物内に、事務所とショップを構える。互いを引き立てあい、宣伝しあう、コタカチ郡のアンデス地方と亜熱帯地方、インタグが協力し合っているお店である。 |
森のガーディアン、フロール・デ・マヨ |
サンタ・ロサというコミュニティーで発足された、森を守る住民団体。名前についているフロール・デ・マヨというのは、インタグの森のあちこちで見られる紫色のきれいな花。この花を守るために、地元の住民たちは、植林や環境教育に力を入れている。特に、環境教育は、各小学校に訪れ、話をするだけではなく、小学校のこどもたちを森に連れて行き、散策をし、実際に肌で森の美しさや面白さを感じてもらうようなプログラムを作っている。
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環境と女性グループ (Grupo de Mujeres y Medio Ambiente) |
サンタ・ロサというコミュニティーを中心とする女性たちのグループ。カブヤ(サイザル麻)を自然素材(葉、木の皮、種、花、実など)で染色し、バッグやランチョンマットなどの手工芸品を編み、それで副収入を得ると同時に、女性の社会的地位の樹立、そして環境教育、環境に負荷を与えない経済活動を推進している。 |
フニンのコミュニティー・ツーリズム・グループ |
インタグ地方のちょうど真ん中ぐらいに位置するガルシア・モレノ教区のコミュニティー、フニンは、鉱物が豊富で、ありとあらゆる多国籍企業の鉱山開発のターゲットとなっている。環境への影響が、川の水を飲んだ家畜に現われ始めたとき、住民は立ち上がり、鉱山開発に待ったをかけ、エコツーリズムに地域ぐるみで取り組み始めた。自然の生態系を壊さない、そして観光客だけでなく、コミュニティーの人たちが改めて自然の大切さを学べるような、そして住民みんなに利益があるようなツーリズムを目指し、活動を行っている。
ナマケモノ倶楽部のスローツーリズム族もお世話になっている。またボランティアの受け入れも行っている。 |
ワークショップ、グラン・ヴァジェ (Los Talleres de Gran Valle) |
インタグの一番西側に位置する、ガルシア・モレノ教区のマンドゥリアコスという地区には金山があり、すでに金山開発会社がその開発を始めており、このマンドゥリアコスのエル・コラソンというコミュニティーでは、川が汚染され、森林が多く伐採されてしまった。
このマンドゥリアコスでは、ヘチマを中心とする手工芸品を作っており、スペイン、フランス、そして日本に輸出されている。その製品は、日本のピープルツリーで売られている。その他、地産地消(特に有機生産物)を推進するために、コーヒー、ピーナッツ、豆類などの生産、そして加工に力を入れている。また地域のツーリズムも推進している。
★グラン・ヴァジェ・ホームページ |
マンドゥリアコス・ツーリズム委員会 |
マンドゥリアコスの地区内の原生林や、住民の人たちと一緒にワークショップを行ったり、住民たちのところにホームステイしたりするプログラムを作っているのと同時に、女性たちと地元で取れる実や種で作るアクセサリーやカード作りなど行っている。ツーリズム委員会の事務所を、展示場のようにし、鉱山開発の実情などを地元住民にわかりやすく説明する場を作ることも行っている。 |
ロス・セドロス保護区 (Reserva Los Cedros) |
同じくマンドゥリアコス地区にあるヒマラヤ杉という意味の名を持つ保護区。CIBT(Centro de Investigaciones de Bosques Tropicales、熱帯林調査センターというエクアドルの環境保全団体)が、保護区として購入。以後、この7000ヘクタールの原生林を守る役割を果たしている。ここで見ることができる動植物は多様で、蘭や熱帯雨林の植物、希少な色とりどりの野鳥やサルを目前に見ることができる。特に蝶類(蛾も含む)の種類の多さには唖然とする。それは世界中からバードウォッチャーや写真家が集まるほど。常時学生、研究者、そしてボランティアが集まっている。活動内容は、とにかく森を歩きまくること。
バスで入れるところから、7時間も山道歩かないとたどり着かないが(ラバで登る手段もあり)、まさに楽園の一言。ここを長い間守っている、陽気でいつも酔っ払っている環境活動家、ホセ・デ=クーの手作りパンは絶品。
★ロス・セドロス保護区ホームページ |